母が6月末から再入院している病院は、急性期病院。
手術が必要な患者さんや、治療が必要な患者さんのための病院です。
この病院で母は、化学療法→放射線治療→手術を受け、お医者さんや看護師さんたちに助けてもらいながら癌と戦ってきましたが、今はもう癌と戦う術(スベ)がありません。
今は、治療ではなく、痛みをコントロールする「緩和ケア」を受けています。
母は、在宅療養していた6月に39度の熱を出して救急車で運ばれ、そのまま入院となり今に至ります。
少し前にお医者さんから「制度上、急性期病院である当院に、長くいることはできません。」と説明を受け、お医者さんや病院の医療相談員(医療ソーシャルワーカー)と、転院の相談を重ねてきました。
病院側から提示された6つの候補(病院、ホスピス、施設)から、家族会議で2つを選び、母にその2つを提示。
母も、家族が選んだ第一希望が良いと言ってくれたため、
今日、そのホスピスへ、入院のための面談に行ってきました。

私たちが選んだのは、一般病院の中にある緩和ケア病棟(ホスピス)です。
「ホスピス」という言葉は「終末期=死」を連想させるため、嫌がる患者さんやご家族もいるそうです。
母の場合は「ホスピス」に苦手意識はありませんでした。
私たち家族も、痛みのケアに慣れているお医者さんや看護師さんのいる「ホスピス」で、母に安心して日々を過ごしてもらいたいなと思っていました。
そうは言っても、一方で「入退院を繰り返し、母が慣れている今の病院に、ずっといられればいいのにな」とも思っていました。
今日ここ(ホスピス)で、看護師長さんとお話をするまでは。
面談後は「できるだけ早くホスピスに移って、穏やかな日々を過ごしてほしいな」と思うようになりました。
コロナのため病棟内の見学はできず、面談室で看護師長さんと1時間の面談。
病室などを実際に見ることができず、雰囲気を感じることもできませんでしたが、話を聞いただけで、今の母にとって最適な場所だろうと思えました。
それは、まず看護師長さんのお人柄。
そしてホスピスの説明、看護師長さんから質問される内容などから、そう思ったのだと思います。
ホスピスでの面談後、さっそく入院中の母に電話をして報告したところ「良いホスピスに転院できそうだ」と涙を流して喜んでいました。
「あとどれくらい生きられるかわからないけど、もう少し生きたい。だからがんばる」とも。
「ホスピスへの転院」という新しい目標を手に入れて、元気が出たようでした。
今後は、転院日の調整など、より具体的な準備を進めていくことになりそうです。
いつ転院できるかは、今入院中のお医者さんの判断次第だそうですが、あまり待たずにホスピスへ移れるといいな。
久しぶりに心がパッと明るくなった、良い日でした。
今 Kindle Unlimited(30日間無料体験)で、『緩和ケア医が がんになって』という本を読んでいます。
元々我慢強い性格の母は、ガンの治療中、気丈に振るまっていました。
「痛い時は飲んでください」とお医者さんに言われている痛み止めも、あまり飲みたがらず。
最近やっと、痛い時は痛いとお医者さんや看護師さんに、伝えてくれるようになりました。
副作用など治療中の痛みは人それぞれだと思いますが、
「抗がん剤治療による副作用がいかにつらかったか、胃液の逆流がどれだけ苦しかったか、食べられない時は本当に食べたくても食べられずつらかったか」
この本を良んで、母が痛みや苦しみを我慢していたんだと、一層理解するようになりました。
また、本を読みながら「緩和ケアの先生に母を診てもらいたいな」と思っていたので、転院先のホスピスでそれが叶いそうなこと、とっても嬉しいです。
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こうまさんへ
すこしコメント遅くなりました。私も母と一緒にもうすぐこの記事にあるような事を考えなくてはいけないなあなんて
思いがあり、お金の事なんかも考えるとちょっと先行き不安になったりします。
なかなか綺麗ごとだけではすみませんね。どんな風に死ぬか選べると良いのですが
なかなか死に方は選べませんし。私の母は年齢と癌の種類もあり治療もさほど方法は選べませんでした。
化学療法一択です。ランチも食べたいねエって言ってるけどあんなに外食とか外に行くのが好きな人でしたのに
疲れているのか全く行きたがりませんしね。まだとりあえずは元気でいてくれてるけど
これからどうなるんだろうか?ただあんまりもう先の事は考えないようにしてるんです。
兎に角その日一日をどう過ごすかで良いかなって思っています。
pianomamaさん、こんにちは。
私もpianomamaさんと同じ意見です。
あまり先のことを考えても仕方ない。わからないですものね。
先のことを考えてこちらが不安になっていたら、その不安が闘病中の本人にも伝わる気がしますし。
残暑厳しいですので、お身体には気をつけてくださいね。