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    角屋旅館(新潟県村杉温泉) 宿泊記

    「村杉温泉」は、新潟市中心部から車で1時間ほどの場所にあります。

    村杉温泉 公式サイト

    宿泊したのは村杉温泉にある8つの旅館の1つ「角屋旅館」。

    角屋旅館はお部屋が10室の小さな旅館で、露天風呂を含む4つの異なる種類のお風呂は、全て貸切風呂です。

    今回で、何度目かの宿泊(5〜6回目くらい)。

    いつも静かにゆったりとした時間を過ごせる、大好きな温泉旅館です。

    角屋旅館 公式サイト


    この日(2022年10月)宿泊したのは、囲炉裏付きのお部屋。

    希望すれば、お部屋の囲炉裏に火を入れてもらえるそうです。

    4つの貸切風呂は1階にあります。

    予約などは必要なく、ドアの上についている看板のライトが消えていれば「空き」で、自由に入浴できます。

    自分が使うときは、ドアの内側から鍵をかければOK。

    お風呂の空き状況は、廊下でも確認できます。

    (↑写真は全てのライトがついており「満室」の状態)

    私の1番のお気に入りは、この「竹ばやしの湯」です。

    4つのお風呂のうち2つが露天風呂なのですが、もう一つの露天風呂「村杉石の湯」(↑写真のお風呂)が1番人気のような気がします。(誰かが入浴していることが1番多い気がする)

    以前宿泊した時に、宿泊客の女性とおしゃべりする機会がありました。

    その女性はガンを患っていて、関東から定期的に通っており、ここのラジウム温泉に入ると身体がとても楽になると言っていました。

    旅館の玄関にある「大きな古時計」

    旅館1階ロビーの小さなテーブルの上には、オセロが用意されています。

    ロビーにも囲炉裏があるのですが、土瓶の中には、近くの五頭山から湧き出ている清水が入っています。

    お風呂上がりに、天然の湧水でいれたお茶と米どころ新潟のおせんべい…最高です

    チェックイン後すぐに温泉に入り、ロビーの本棚から借りて来た雑誌などを読みながら、お部屋でのんびり。

    夕食前に、また温泉へ。

    お風呂の空き状況は、2階の廊下でも確認できます。

    2階のお部屋からお風呂のある1階に行ったのに空いてなかった…ということもなくて便利。

    ( もし空いてなくても、ロビーでお茶を飲んでいれば、それはそれで良いのですが)

    お部屋でいただいた夕食は「ひかえめコース」です。

    標準コースの半分の量らしいのですが、そうとは思えないほど品数があり、充分にお腹いっぱい。

    (写真は、いただいたお料理の一部です)

    翌朝の朝食は、具沢山のお味噌汁や、新潟では有名&人気の「ヤスダヨーグルト」など。

    (お料理や食材については、旅館のサイトで、そのこだわりが紹介されています)

    今回の角屋旅館での1泊は、父と2人での宿泊でした。

    「村杉温泉」は、母がまだ元気だった頃何度も一緒に来た場所で、母の好きな温泉地でした。

    母を天国に見送って半月経った頃、母と何度か訪れた角屋旅館に、父を誘ってみました。

    父と2人で温泉なんて初めて。

    正直ちょっと気恥ずかしさもありましたが、それよりも父を励ましたい気持ちが上回り声をかけました。

    結果とても喜んでくれて、父の嬉しそうな顔が見られて、誘って良かったです。

    特にここ10数年、両親は2人でよく温泉旅館に出かけていました。

    母が病気をわずらってからは、それも難しく、数ヶ月ごと時には毎月のように2人で温泉宿に行っていた父にとっては、久しぶりの温泉でした。

    家にいると、ついお互いになんだかんだと用事をしてしまい、時間があってもなかなか2人でゆっくり話すこともありませんが、この日はお部屋で夕食をいただきながら、父とたくさん話をしました。

    夕食後はまたお風呂に出かけ、同じタイミングでお風呂へ行った父と、お風呂あがりに待ち合わせ。

    「オセロしよう」なんて言っていたのに、結局お茶を飲みながらまた話しているうちに2人とも眠たくなり、オセロはまたいつかの機会に。

    眠たかったはずなのに、お部屋に戻ってきて布団に入ったら、なぜか眠気消失。

    すぐに寝息を立て始めた父をうらやましく思いながら、今年3月に帰国してから母を見送るまでの7ヶ月間を振り返っていました。

    結婚して47年間、一緒に暮らし、いつもそばにいた相棒を亡くした父。

    こんな時、1番そばにいてほしくて、話を聞いてほしくて、心のよりどころだった人を亡くした父は、実家を出て親とは別々に暮らし20年以上経つ私たち子どもとは、また違った苦しさや痛みを感じているはずです。

    でも、今のところ父は、父なりに新しい生活を受け入れ、前に進んでいこうとがんばっているように見えます。

    父には、無理せずゆっくりと時間をかけて今を乗り越え、いつの日か天国の母と再会する日まで、楽しく日々を過ごして欲しい。父の気持ちに寄り添いながら、サポートしていけたらなと思っています。

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