テムズ川を歩いていたら、たくさんの赤いハートが描かれた壁に出会いました。

「THE NATIONAL COVID MEMORIAL WALL(国立 コロナ メモリアル ウォール)」
この壁は、コロナウィルスで亡くなった人を追悼するメモリアルウォールだそうです。

赤いハートがびっしりと描かれた壁は500m以上続いており、このハートの数は、新型コロナウィルスで亡くなった人と同じ数だそう。
この日掲げられていた案内板には、イギリスの新型コロナウィルスによる死者は22万数千人とありました。

この壁の川向こうには、パーラメント(国家議事堂)があります。

昨年ガンで旅立った母も、亡くなる1ヶ月半ほど前、入院中にコロナに感染しました。
体重は元気だった頃の半分近くになっていて、(2年近くの闘病で)点滴も思うようにできなくなっていた頃での感染。
覚悟をしつつも、医師からの電話を希望と不安の中で待っていた日々を思い出します。
母は幸運にもコロナ感染の回復を待ってホスピスへ転院し、その後数週間で父と私が見守る中、旅立ちました。

イギリスでの日常は、もうすっかりアフターコロナ。
でも、こうしてコロナで亡くなった人たちへの追悼を目にすると、世界中が不安に怯えていた日のことを思い出します。
そして、そんな不安の中で最前線で戦っていた人たちのことも。
平穏に過ごせている今日という日に、感謝です。